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先に結論です。乗用カートでフェアウェイの中まで乗り入れできるゴルフ場は、カート道からボールまでの往復が短くなり、坂の上り下りも減らせるので、脚力や膝・腰に不安が出てきた60代・70代の強い味方です。GOLF100のゴルフ場データベースでは、九州・沖縄・中国・四国・関西の公開780コースのうち239コース(約31%)で、条件付きを含めて乗り入れできることを確認しています。ただし2023年ごろから有料化が進み、天候や季節で乗り入れできない日もあります。この記事では、ルール・探し方・予約時に確かめたいことを整理します。
フェアウェイ乗り入れとは
多くのゴルフ場の乗用カートは、コースの脇にある「カート道」だけを走ります。フェアウェイ乗り入れができるゴルフ場では、指定の入口からフェアウェイの芝の上に入り、ボールの近くまでカートで移動できます。
ただし、どこでも走れるわけではありません。ゴルフ場ごとにルールがあり、たとえば古河ゴルフリンクスは「ショートホールはすべてカート道路のみの走行です。芝への進入は厳禁です」「グリーンおよびティー周辺への芝への乗入れは厳禁」と定めています。PGM亀山ゴルフクラブの西コースでは、乗り入れできるのは「各ショートホール及び17番以外の13ホール」です。
- ショートホール(パー3)とグリーン・ティーの周りは乗り入れ禁止が一般的
- フェアウェイへの入口・出口の表示がある場所から出入りする
- ボールまでは最短距離で進み、打ったらカート道に戻る(米国ゴルフ協会の芝の専門家が勧める「90度ルール」)
- ルールはゴルフ場・ホールごとに違うので、スタート前に受付やコース案内で確認する
60代・70代に向いている理由
いちばんの利点は、歩く距離が短くなることです。カート道がフェアウェイから離れているホールや、段差・傾斜があるホールでは、クラブを何本か持ってボールまで往復するだけで体力を使います。乗り入れできれば、その往復がほぼなくなります。
歩数の差を測った研究もあります。2025年に欧州スポーツ科学誌(European Journal of Sport Science)に掲載された英国の研究では、18ホールを歩いた場合の歩数が17,007歩、カートに乗った場合は6,274歩でした。ただしこれは平均21歳の男子競技ゴルファー16人の結果で、シニアにそのまま当てはまる数字ではありません。また、この研究のカートはフェアウェイ乗り入れの有無を区別していません。
一方で、歩くことはゴルフの健康効果の大きな部分でもあります。体力に余裕がある日は歩き、暑い日や疲れが残っている日はカートを使う、という使い分けがおすすめです。腰や膝に痛みがある方はゴルフの腰痛の記事、部位別の関節痛の記事もあわせてご覧ください。
地域別:乗り入れできるゴルフ場の数
GOLF100のデータベースで、条件付きを含めて乗り入れできることを確認できたゴルフ場の数です(2026年9月時点、編集部がゴルフ場の公式サイトや予約サイトで確認)。
| 地域 | 公開コース | 乗り入れ可 | 割合 | うち平坦なコース |
|---|---|---|---|---|
| 九州・沖縄 | 256 | 139 | 54% | 53 |
| 中国 | 131 | 31 | 24% | 18 |
| 近畿 | 328 | 61 | 19% | 27 |
| 四国 | 65 | 8 | 12% | 6 |
| 合計 | 780 | 239 | 31% | 104 |
九州・沖縄は半数を超えるゴルフ場で乗り入れでき、熊本県では41コース中35コースでした。関西は兵庫県だけで155コースありますが、乗り入れできるのは25コースでした。
予約前に知っておきたい3つの注意点
1. 有料のゴルフ場が増えている
乗り入れは、プレー料金とは別に1人いくらの料金がかかるゴルフ場が増えています。PGMのゴルフ場では、御殿場東名ゴルフクラブが2023年6月1日から「お1人様に付き550円(税込)」としたように、550円前後の設定が多く見られます。2025年には、ムーンレイクゴルフクラブ茂原のように550円から880円に改定した例もあります。
アコーディア・ゴルフのゴルフ場でも、2025年6月1日からの有料化を告知しているコースが多くあります。関東国際カントリークラブは「お一人様550円(税込)」、つくでゴルフクラブは「税込330円/人」と、金額はゴルフ場ごとに違います。GOLF100のデータベースでも、乗り入れ可の239コースのうち96コースのメモに料金の記載があります。
2. 天候・コース状態で乗り入れできない日がある
ほとんどのゴルフ場が「天候・コース状態により乗り入れできない場合がある」としています。データベースでも、乗り入れ可のコースの半数を超える150コースでこの注記を確認しました。雨の後で芝が軟らかい日は、轍(わだち)がつくのを防ぐために中止されることがあります。御殿場東名ゴルフクラブのように、乗り入れできなかった場合は料金がかからないと明記しているゴルフ場もあります。
3. 期間限定・キャディ付き限定のゴルフ場もある
季節によって乗り入れできない、または一定の期間だけ乗り入れできるゴルフ場もあります。つくでゴルフクラブは「5月~10月に実施」「11月~4月はフェアウェイ走行を休止」、グランドチャンピオンゴルフクラブ(熊本)は1月6日〜2月末は乗り入れできません。キャディ付きのプレーに限って乗り入れを認めるゴルフ場もあります。GOLF100の一覧では、期間が決まっているゴルフ場に「FW乗り入れ可(期間限定)」と表示し、期間をメモに書いています。
GOLF100のデータベースで探す
ゴルフ場一覧では、都道府県と「乗用カート:FW乗り入れ可のみ」を選ぶと、乗り入れできるゴルフ場だけに絞り込めます。「起伏:平坦のみ」と組み合わせれば、歩く負担がさらに少ないゴルフ場を探せます。並び順は、乗り入れ・平坦・シニア料金を点数にした「シニアおすすめ順」が初期表示です。
フェアウェイ乗り入れできるゴルフ場の一覧/乗り入れできて平坦なゴルフ場の一覧
予約のときは、次の3点をゴルフ場に確かめておくと安心です。
- 予定の日に乗り入れを実施しているか(季節の休止・芝の養生期間でないか)
- 料金はいくらか、申し込みは予約時か当日か
- 乗り入れできないホールはどこか、キャディ付きでなければ使えないか
カートを安全に使うために
乗り入れができるコースほど、カートを運転する時間は長くなります。千葉セントラルゴルフクラブは、乗用カートの運転者は「運転免許証保持者」に限る、「同乗者は、必ず乗用カートの手すりにつかまってください」と案内しています。上総モナークカントリークラブの利用規則のように、カートの事故で第三者やゴルフ場に与えた損害は利用者が賠償すると定めているゴルフ場もあります。
- フェアウェイの傾斜地では、斜面を横切らず、ゆっくり走る
- 発進は全員が座ってから。同乗者は手すりを持つ
- 冬の朝は霜や凍結でカート道も滑りやすい(冬ゴルフの記事参照)
- 飲酒後は運転しない
まとめ
- フェアウェイ乗り入れができると、ボールまでの往復と坂の上り下りが減り、体力に不安がある方でも回りやすくなる
- GOLF100のデータベースでは公開780コース中239コース(約31%)で乗り入れ可。九州・沖縄は54%、近畿は19%
- 有料化が進んでおり、550円前後が多いが金額はゴルフ場ごとに違う
- 天候・季節で乗り入れできない日がある。予約時に「実施日・料金・禁止ホール」を確認する
- 一覧の「FW乗り入れ可のみ」「平坦のみ」の絞り込みで探せる
※乗り入れの可否・料金・期間はゴルフ場によって異なり、変わることがあります。この記事は2026年9月時点の公開情報をもとにしています。最新の情報は各ゴルフ場にご確認ください。
参考文献・出典
- GOLF100 ゴルフ場データベース(2026年9月時点)
- 古河ゴルフリンクス「ご利用案内」(フェアウェイ乗り入れのルール)
- PGM 亀山ゴルフクラブ「フェアウェイ乗り入れのお知らせ」
- PGM 御殿場東名ゴルフクラブ「フェアウェイ乗入れ有料化のお知らせ」
- PGM ムーンレイクゴルフクラブ茂原「フェアウェイ乗入れ料金変更のお知らせ」
- じゃらんゴルフ 関東国際カントリークラブ(ゴルフ場からのお知らせ:FW乗り入れ有料化)
- じゃらんゴルフ つくでゴルフクラブ(ゴルフ場からのお知らせ:FW乗り入れ)
- 桜ゴルフ「90度ルール」(米国ゴルフ協会Green Section記事の紹介)
- O'Donnell ほか(2025)European Journal of Sport Science:競技ゴルフでの歩行とカート利用の比較
- 千葉セントラルゴルフクラブ「乗用カートの運転について」
- 上総モナークカントリークラブ「乗用カート利用規則」
